売りからも株を注文できる信用取引

基本の株式投資の場合、まず欲しい株を買って保有し、売りたくなったら手放す流れで取引します。これとは別のやり方ができる、信用取引という方法が存在します。信用取引とは、担保を使った株取引のことです。一般的な現物取引とは区別されます。
現物取引の場合、投資家自身が持つ現金と同等の価値を持つ株を購入します。お店の商品を現金で購入し、手に入れる感覚と一緒です。売るときには現在の株価で手放し、同等の価値を持つ現金を受け取って終わりです。
一方の信用取引では、投資家自身の現金で取引する感覚とは違います。ルールによって定められた現金や株を担保として証券会社に渡し、欲しい株を取引する許可を得る仕組みになっています。
この担保という仕組みを利用することで、空売りを行えるのが信用取引の特徴です。空売りとは売り注文から入る取引方法のことです。実際に株を保有していなくても、証券会社に担保を渡すことで株を借りることができます。その借りた株を使えば、売り注文を出せるわけです。
空売りの特徴は、価格が下がるほど利益を得られることです。売り注文が成立した後、その株の売り建玉の権利を保有する形に変わります。売り注文確定の価格よりも株価が下落すればするほど、含み益が増え続けます。十分に安くなったと思ったタイミングになったら、今度は買い注文を出します。買い戻しとも言われる方法です。買い戻しが成立すれば、証券会社から利益分を上乗せした現金もしくは株が戻ってきます。下落相場でも株で儲けを出せるのがメリットです。
担保を利用して売り注文からでも買い注文からでも取引できる信用取引ですが、レバレッジをかけられるのも優れた点です。レバレッジは担保を元に、価値を膨らませて取引できる方法です。信用取引の場合だと、担保の3.3倍まで取引することができます。例えば、50万円の担保で3倍のレバレッジをかければ150万円分の取引が可能です。このように、少ない資金で大きな金額の取引ができるため、効率よく資産を増やせます。
信用取引の利用方法ですが、多くの証券会社で取り扱っています。審査を受けた後、信用取引専用の口座が開設されます。ネット証券ならオンラインで手続きが完結する証券会社も多く、口座維持費や開設手数料のかからないところばかりです。
但し、信用取引は現物取引よりもルールが複雑で、取引期限が決まっているものも存在します。株の取引にある程度慣れてから始めるのがおすすめです。